堺人が寮に帰ると部屋は真っ暗だった。外はもう日が落ちている。
「ただいま。…燐いる?」
燐の部屋の前で声をかけるが返事はこなかった。
「入るよ?」
それでも返事がこないなので扉をあけた。
部屋は暗く、カーテンから月の光が射し込んでくる。中に入ると、規則的な寝息が聞こえた。
(寝ているのか。…可愛いな)
燐が寝ているところを見た堺人は微笑んだ。
「おやすみ燐」
それから、静かに部屋を出た。
次の日の早朝、昨日早く寝たため燐はいつもより早く起きた。
「そういえば昨日なにも食べてないや。」
先にお風呂に入って部屋のベットの上で昨日話したことを思っていたら、いつのまにか寝ていたらしい。
「ちょっと早いけど朝食にしよ。」
学院の制服に着替えて自分の部屋から出る。リビングには誰もいないので堺人は寝ているしアーミャもまだ寝ているだろう。(アーミャはよく無断で部屋に入ってくることがある)
「今日は何にしようかな…」
エプロンを着ながら朝食のメニューを考える。
「今日は和食にしようかな」
そうして、燐は手際よく料理を進める。
「おはよう。燐」
「あっ…お……おは…よう。」
昨日のこともあって途切れ途切れの挨拶になった。
「昨日のことまだ思ってる?」
「思ってないほうがどうかしてる」
「だよね。」
料理が完成して、2人で朝食にした。
「僕は燐がグリムズの子供だからって嫌ったりはしないよ。燐は燐だからな。」
「そう。…なんだ。」
燐はほっとした。これからもパートナーでいられることを。
朝食を済ませたのはいいが登校まで時間が余った。
「あのさ…堺人」
「ん?」
燐は決めたように覚悟したように堺人に話しかけた。



