才華龍学院 Ⅰ


「いける?燐」

無線から堺人の声が聞こえた。

「うん。あとは相手が来ると嬉しいのだけどね。」

相手が少しでも動きを見せると燐にとって分かりやすいらしい。と、そこで北斗が動いた。燐はそのまま静止している。

「どうした?怖くなったか?どうせそんな小刀ぐらいしか出せないんだろ!」

走りながら北斗は叫ぶ。

「弱い者ほど口が動く。」

燐はため息をついて、構える。
北斗は燐に向けて剣をふる。しかし、北斗の剣は様になっているがすばやくはない。そのため、燐は次の行動を予想して小刀で受け流す。

「ただ避けるだけじゃあ勝てないな!」

そして炎を大剣にまとわせ、燐に一撃。
それを待っていたというように、燐も動いた。北斗の大剣も避けたとたん、煙が出てくる。その煙を利用して隠れそのまま北斗の首に小刀が刺さる。

「ぐぅ」

身体のダメージはないが精神には刺された痛みがそのままくる。北斗はその場に倒れた。堺人もその煙を利用して遥斗に不意討ちをついて撃退。

『試合終了。鈴鐘 燐、月島 堺人の勝利』

開場の歓声は一切ない。観客席はどよめくだけだった。それもそのはず試合は1分もせずたった一撃で終わらせたのだ。

『なお、この試合は学院の最小時間を更新しました。』

審判はそう告げた。