契約武器の具現化から数時間。
日はもう紅色になり、海へ沈みはじめている。
「みんな、疲れきってるね」
森から帰ってきた燐たちは、その場で倒れ、息があがっている堺人たちを見るや苦笑い。
「そりゃ、つかれるよ……」
フゥ と息を吐いた堺人は立ち上がる。
それぞれの契約武器たちは自分達の空間にかえり、今はいない。
「そろそろ、夕食にしましょう。」
夕食の準備を終えた天莉愛はみんなにそう声をかける。
~・~・~・~
夕食を食べ、お風呂から上がった燐たちはそれぞれの部屋で就寝していた。
「はぁ、眠れない」
燐は真上の天井を見ながら呟いた。
久々の激しい訓練をして疲れはてているが、なぜか眠気がこない。
そこで、燐は外にでる。
異次元空間にあるアルカ島には空がある。
基本的に光国がある空間と何も変わらない。
変わるとすれば、一定の距離から先がないことぐらいだ。
海があっても一定の距離から先は必ず進まない。
その先が海であってもだ。
グリムズが所有している島はいくつかあるがそれはまた別の異次元空間である。
光国が一番大きな空間と言えるだろう。
「あれ、燐?」
夜空をみていると、扉のあく音がしてそちらを見ると堺人が立っていた。
「どうしたの?」
草の上に寝転んでいた燐は、起き上がり堺人にとう。
「眠れなくて。気分転換に外に来たんだ。
そういう燐も眠れないの?」
「……うん。」
堺人は空を見る燐の横に腰掛ける。
「きれいだね。」
堺人も燐と同じように空を見上げる。
堺人は最初は異次元空間の世界に空があるとは思っていなかった。
だだ、空間へ転移するときの虹色の世界が広がるのではないかと……
そう思っていた。
だが、実際は違った。
明るい華龍都市では見られないほど、綺麗に輝く星。
「……このアルカ島は昔からある島で、住民のほとんどがアルテーナ諸国の者なんだよ。」
燐はポツリと話し出した。
「アルテーナ諸国の?」
「……そう。詳しくは獄さんに聞くといいんだけどね。
でも、この島は魔力が800以上でないと入れない島でそれ以下だとこの空間の魔力に負けて破裂してしまう。
つまり…」
「つまり、この島に住んでいる人々は魔力が800以上ってことだよね。」
燐がいいかけて堺人が重なるように言った。
それに頷く燐。
異次元空間にはそれぞれ周りに魔力が充満しており、耐えられるものはあまりいない。
魔法の国である、光国やクーイ国からしてみれば欲しい逸材になる。
「グリムズは逃げ道の先にある楽園
なんて、誰かが言ってたなー……」
燐は苦笑しながらいつまでも夜空を見る。
堺人は燐をいつまでも見ていた。



