『仕方ないなー……
第19 熱水晶(ねつすいしょう) 』
蛟は まったく と言いつつ虎に向かってアーミャが放った水晶の形をした水を放つ。
虎に当たった瞬間、凍るかと思いきや溶けてしまった。
「氷の虎が溶けた!」
「熱湯か…?」
堺人とカインは熱水晶に驚き目を見開く。
「と、まぁこんな感じかな?」
扇は放っていた魔力をしまい、堺人たちを見た。
どうやら、勝負はつけないようだ。
「具現化には大量の魔力と潜在能力が必要だから、具現化を維持するだけで難しい。
だけど、それさえできれば簡単に他のことができます。」
具現化さえ維持できさえすれば後は契約武器たちが己の意思で動く。
扇やアーミャのように魔法を放つこともできる。
「でも、なぜ具現化した契約武器が魔法を使えるんだ?」
柳は不思議そうにとう。
「具現化した体は契約者の魔力を使っていますが、契約武器が使う魔法は契約武器たち自身がもつ魔力を使っているからです。
基本は契約者たちから魔力を供給します。
ですが、全て供給する必要はありません。
供給するときのほとんどが “武器" としての姿のときだけです。」
それに答えたのは朧月で、人差し指を立てながら言う。
それに、フムフム と納得&学んだ柳たちはそれぞれ なるほど と頷いていた。
「結局のところ、具現化さえできれば何でもできます。」
朧月はニコニコしながら言った。
「それでは、これを二人一組でやりましょう!
蝶は皆の所に戻りなさい。
扇は3人をお願いします。」
それに頷いたアーミャと扇は朧月の命令に従う。
アーミャは燐たちがいる場所に向かった。
「よし!氷王弓いくよ!」
『はい!』
堺人とカイン、柳と紅葉に別れ、それぞれアーミャと扇がやったように魔法を使い対戦を行う。
「蜘夜たちはとりあえず具現化からだねー」
扇は蜘夜、レイン、神無月が集中するなか想像しやすいように3人の頭に語りかける。
『自分の契約武器を愛していればそう難しくはないよ?
契約武器に話しかけるんといいよ、あなたはどんな姿をしていますか? って』
扇がそういった瞬間だ。
蜘夜の契約武器が光る。それに続いてレイン、神無月の契約武器も光る。
「お~さすが、ウルマスサリアン。
さらりとやってのけたよ。」
扇は感心の声をあげる。
「うちらの契約武器は皆男やなぁ」
それぞれの契約武器の具現化した姿を見て蜘夜は呟いた。
グラヴィティ ドミナシオンは人というよりかは悪魔や精霊に近い子供の姿だ。
グラヴィティ ドミナシオンは4つ存在しており、それは精霊(悪魔)を4つに封じたことによる。
そのため、4分の1の力しかないグラヴィティは子供の姿をしている。
「ま、具現化ができれば次にいけるね。」
扇はそう言って1度戻した雷神を呼んだ。



