「ふぅ、危なかった~」
リオウは悪さをしたように ニヒヒ と笑う。
「……親に内緒で来てたんだな」
ヒトヤはリオウの前まで来る。
いつもなら、奥の壁に寄りかかっているため、珍しい。
「あー…うん。」
リオウは苦笑いする。
ヒトヤはため息をつき、鉄格子に手をかざす。
「壊再……」
ヒトヤがそう言うと、手をかざしていた鉄格子が1つの武器になる。
「……それは?」
リオウは驚き、戸惑う。
「……壊再(かいさい)…………俺の契約武器の1つ」
ヒトヤは壊再を優しく撫でる。
どうやら、ヒトヤは大事にしている武器のようだ。
『壊再は壊すことも再生することもできる禁級契約武器だ。』
リオウが興味津々に見ていると雷神が姿を表した。
「らっ……雷神……」
今度はヒトヤが驚いていた。
昔に契約していた雷神が目の前にいるのだから。
「そうだよ。私と契約してる1人(1つ)だよ。」
リオウは雷神を見て、ニコッ とする。
雷神は頷いた。
『久しぶりだな、ヒトヤ。監獄にいたのは驚きなんだが?』
「うん……久しぶり…………」
ヒトヤは雷神を見ず、答えた。
あまり、会いたくないような表情だ。
「…………違う所に行こう……」
ヒトヤがそう言うと、牢屋の鉄格子が消え、ヒトヤがリオウの隣に来る。
「……えっ、いいの?」
誰もいなくなった鉄格子のない牢屋を見て、心配するリオウ。
ヒトヤは コクッ と頷く。
そして、手を牢屋にかざすと鉄格子とヒトヤが現れた。
「これが、壊再の能力……俺は魔力でつくってあるから……」
ヒトヤの見事な魔力の操作を見て、口を丸くするリオウ。
「すごーい!私、まだ魔力は操れないんだよなぁー」
リオウは自分の魔力を掌にあめ玉のような球体にする。
魔力を眼に見えるようにすると基本、この形になる。
『お前は、雑だからだ。』
すぐさま雷神が指摘する。
アハハ…とリオウは苦笑いするしかなかった。
「…………まぁ、そうだろうね」
ヒトヤも納得ぎみでリオウは ガクッ とショックを受ける。
「…………管理職員が来る前に行くよ……」
ヒトヤはリオウの手をとって歩きだした。



