~・~それから4年後~・~
「今日の任務はロスデロリクト自然界に紛れ込んだ侵入者の撃退…または処理すること」
「「「了解」」」
扇の言葉に燐、アーミャ、夕凪、周、他5名は頷き、それぞれの担当周辺を探す。
「そういえば、今日って……」
アーミャと燐はペアを組み、ロスデロリクト自然界の北側、火山を中心に少し緑があるような場所へ行く。
火山は噴火中の活火山。
「どう?」
燐は目を閉じ魔力の流れを読み取る。
「……自然界の魔力の流れは正常…だけど九時の方向に人間が57…8…9……60人」
燐は目を開きアーミャに どうする? と問う。
「60人かぁー多いなぁー」
アーミャは珍しくめんどくさそうな表情をする。
「うち、この場所は苦手なんだよねー」
アーミャは水属性の魔法が得意であり、火山のある場所では十分に発揮できない。
「それでも、倒せるでしょ?」
まぁね とニヤニヤするアーミャを見て燐は はぁ とため息をつく。
「まぁ、めんどくさいのは分かるけど」
燐はやる気なさげに双可を召喚する。
「ルグアスの血族が命ずる
幻影と幻聴を操る者よ
全ての感覚を幻に変えよ
幻術の理 (げんじゅつのことわり)」
アーミャはルグアスの貴族が産み出し、ルグアスの血族にしか使えない禁級契約武器を召喚した。
身長よりも高い木の杖だ。
幻術を操り幻術使いであるルグアスの血族をサポートをするのが役目である。
「さすがに1人じゃあ60人も幻術にかけるのは難しいんだよねぇ」
幻術の理を手でくるくる回しながら笑う。
「知覚変動 フィールアウト」
アーミャは目の前に現れた60の魔法陣に杖をかざす。
すると、白色だった魔法陣は水色へと変わる。
『なっ!ここはどこだ!』
『火山が……ない?』
『くっ…敵か!』
燐は可鈴の音(声)を聴く能力を使い、敵の声を拾う。
「……成功したかな…」
アーミャは汗を流しながら、苦笑いをする。
60人もの人を一気に幻術にかけたのだ。
12歳や16歳になれば幻術の理を使わずにかけられる数ではあるが、まだ8歳の少女にすぎないのだ、無理もない。
『通達…標的の処理は絶対であり、失敗は許されない』
突然、通信機から周の声が聞こえた。
処理の失敗は許されない……つまり、生きて返すな ということだ。
「了解」
燐はアーミャを見る。
アーミャは頷いて、燐よりも後ろの高い崖に移る。
「ダーイン……出番だよ」
燐はそう言ってダーインスレイヴを召喚した。



