転移魔法陣を調べたところ何者かによって破壊されていた。
「おそらくさっきのやつらだな。」
カインの言葉に全員が頷く。
「……ダーイン…これ分かる?」
破壊された転移魔法陣のあとを見て、扇は何かに気付き、ダーインに話しをふった。
「……これは破壊の呪いだね。」
ダーインスレイヴは魔法陣を細かく見て言った。
「破壊の呪い?」
聞き覚えのない単語が出てきた?しか浮かばない堺人たち。
それは、扇や夕凪も同じだ。
「ええ。闇属性の魔法に呪いがあるのだけど、その呪いの中に破壊の呪いがあるの。
呪い系統を使う者は他の魔法を使うことができないのよ。」
「まさに、呪いの呪いだな……」
ダーインスレイヴの説明に皆いい気持ちにはなれない。
「まぁ、呪えば穴二つ……呪うと自分にもかえってくると言われるけど、
この場合、呪っても自分にはかえってこないわ。
その代わり他の魔法が使えない。」
なるほど、と納得する堺人たち。
「話しを戻すけど破壊の呪いはこの世で自分より弱い魔力の者、魔法や魔法陣、物全て破壊することができるの。」
ダーインスレイヴが言うことは全て本当だ。
ダーインスレイヴ自身、作った者の呪いを持っている。
そのため、呪いに関しては誰よりも知っている。
「それは厄介だねー……止めることはできるのー?」
アーミャは考えこむが、なかなか止める方法が思い付かない。
「そうね…同じ呪われた者や闇属性の魔法が得意な人、その逆で光属性の魔法が得意な者は大丈夫よ。
ただし、破壊の呪いを止めるには闇属性は禁級魔法でないといけないわ。
必然的に破壊の呪いに耐えられるのは扇第1部隊、それと君と君くらいね。」
ダーインスレイヴは堺人とカインを指差した。
「「えっ僕(俺)?」」
同時に驚く堺人とカイン
「そうよ。堺人くんは体に毒の体質があるわね?
呪いには最適なの。
そして、カインくんはあのカインの生まれ変わり。
生まれ変わりにもよるけどカインの場合は呪いに等しいから、抵抗があるわ。」
ダーインスレイヴは1つ1つ説明しながら歩きだした。
「ここから離れましょう。ここなら宛先があるわ。」
ダーインスレイヴが歩き出すと扇は止めることなくついていく。
堺人、カイン、紅葉、柳、蜘夜、レイン、神無月はわけが分からずただただついて行くしかなかった。