才華龍学院 Ⅰ


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『よし。相手は中等部1年だ。だが紅葉や柳もいるしここまであがってきたやつらだ油断はするな。』 

紅葉の兄…秋染 柾 (あきぞめ まさき)は分家の者に指示する。

「どうするんだ?柳も紅葉も俺たちより魔力は高いんだぞ」

隣にいる柳の兄…八夜 棕櫚 (はちや しゅろ)は雲によって消えていく柳たちを見て言う。

「いくら、紅葉らが強くとも群雲の中に入ってしまえばなんら問題はない。
俺たちだって忍一族の者だぜ?
気配くらいは消せるだろ」

柾は不適な笑みで言った。

「生きていればいいがな」

棕櫚も柾につられて言った。
それだけ自信があるのだろう。

雲はみるみるフィールドを埋めていき、柾、棕櫚がいる場所も雲で周りは白色ばかりだ。

まるで霧のように。

『よし、まずは中衛からだ前衛の2人は危険だからな慎重に行けよ』

柾はそういって自分も向かった。

雲がフィールドにまんえんすると視界は悪くなるもちろんそれは柾たちも同じだ。

だが、雲を発生させた側にとっては相手がどこにいるかなどすぐに分かる。

『棕櫚様……紅葉様と月島 堺人を確認しました。』
「よし、そのままやれ」 

棕櫚はにやっとして、堺人を見る。
堺人たちからは棕櫚たちの姿は見えないだろう。

柾も予定通り位置についた。

「よし、かかれ!」

そして、柾と棕櫚の部下が堺人と紅葉に向けて魔法を放った。

しかし、それは スラッ と避けられた。
    . . . . . . . . . .
まるで見えていたかのように。

(なっ!なぜ!)

柾はそんなことを思っていると後ろから ゾクッ と寒気を感じた。

「み~つ~けた~」

不適切な笑みを浮かべながらアーミャは蛟を召喚した。

「蛟流 水烈破 (すいれっは)」

そして、柾めがけて勢いある水を放つ。

「うっ!くそ!」

水烈破は水属性の魔法で1番勢いが激しい。
もちろん、その水を受け止めれる訳もなく、分家の者共々そのまま柳が作った壁に激突。

「よし、燐……そっちは」
『こっちも完了。』

燐も棕櫚側を終わらせたらしい。

『試合終了!
S-757小隊戦闘不能により、E-017小隊の勝利!』

雲がちょうどなくなったとき実況者は告げたのだった。