才華龍学院 Ⅰ


「……アーミャ」
「なに?」

燐は ふぁぁ といつもより長い欠伸をしながらアーミャに言う。

「動いてきたみたいだよ。」
「そうなんだよねー」

アーミャは天井の一点を見ていた。



ハーメルンがついに本格的に動きを見せた。



扇が昨晩グリムズの通信機から連絡を入れた。
これを知っているのは燐、アーミャ、扇部隊のメンバー、グリムズの上層部。

堺人たちには話してはいないが、魔兵が殺されたことから警戒はしているだろう。

この事件が起きたため、学院内代表選は今日は停止し明日に延期となった。

そのため、生徒の一部は暇なのだ。

「召集かかりそうだ。」

アーミャは苦笑いをしているがすでに準備万端。
グリムズの制服ではなく、グリムズとばれないようにするために使われる私服を着ていた。

燐も動きやすいノースリーブに着替えていた。

「確実にかかるでしょ」

燐が言うと通信機から、『緊急召集、搭へ集合』と扇の命令がくだされた。

「「了解」」

燐とアーミャは頷きあって、空間転移で移動した。

~・~・~・~・~

「よし、集まったね。」

扇は、燐、アーミャ、陰、陽、楓、薬をそれぞれ見た。

皆、私服で外見からは一般人に見える。
日中に動くときはいつもこの手を使う。

「噂は知ってると思うけど、今朝、魔兵の死体が見つかった。」

扇は液晶画面を作りその情報を見せる。

「てか、どうせその場にいたんでしょ?扇さん」

陽は クスッ と笑う。
それは本当のことなのだからなんとも言えない。

「あら、見てたの?」

扇はジーっと陽を見るが陽は 内緒です と教えない。

「さて、今日はちょっとした処理になる。久しぶりに全員での任務だね。」

扇は にんまり と笑う。