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「あいつら本当になめてやがる。」

とB-859小隊の男は舌打ちをして言った。

B-859小隊は平民8人で構成されている。
相手は孤児、平民、貴族がそれぞれ2人と珍しい組み合わせ。

同じ階級でない者同士では意見の食い違いがあったりして連携はとれない。

そのため、今までこの国では違う階級の小隊は存在しなかった。

「あの孤児2人を警戒しつつ中衛、後衛を一気にやるぞ。だが、あいつらは個人戦優勝者だ気を付けろよ」

隊長が言うと他の者たちも頷く。

「よし……行くぞ」

そういって堺人たちの所へ突っ込んだ。

燐とアーミャとすれ違うとき隊長の男は燐を横目で見た。

燐は武器も持たず構えてもいない。ただ突っ立っており、目をつむっていた。

「すぐに終わらせてやる。」

隊長の男が向かったのは堺人のところ。
堺人たち1人に対してB-859小隊は2人づつになり、1 : 2 の状態。

だが、それでも堺人たちは強い。
それをB-859小隊は味わうことになる。