「じゃあ、契約武器ありのどちらかがリタイアするまでね。」
「分かった。(結構ハードだな…)」
堺人は心のなかで苦笑いをしながら、燐と向き合う。
「氷を操る女王よ、凍てつく矢をはなて
氷王弓!」
堺人は氷王弓を構えて、燐が召喚するのをまつ。
「……氷かー……どうしようかな」
天羽々斬りやアルディナを使うと思っていた堺人は燐が悩んでいることに首を傾ける。
少し待っていると燐は 決めた と呟き詠唱をする。
「熱を蓄え、天に帰れぬ黄帝の娘よ、
北よりこの地に来たりて、
雨を止め干魃をもたらせ、
魃(ひでりがみ) 」
燐が召喚したのは、天羽々斬りと同じ形の刀。
刃は普通に黒であるがまっすぐ入った線が赤色のようなオレンジ色のような色で光っていた。
「……それは……」
堺人は言葉を無くして呆然としていた。
「これは、魃…… ばつ とも言うけど干魃をもたらす神級の契約武器。」
燐は魃を撫でながら言った。
干魃をもたらす それは氷属性にとっては相性が悪い。
「ということで、始めるよ?」
燐は魃を前に構える。堺人も頷いて氷王弓を構えた。



