寮に帰って今は燐と堺人の部屋だ。

「じゃ、話すけど…師匠からいい知らせと悪い知らせがあった。」

燐は淡々と話す。それにみんなは耳をたててきく。

「まず、いい知らせ。
ハーメルンの隠れ場所を3つ見つけた。
光国、クーイ国あとアルバス帝国。」

「アルバス帝国にもあったのか!」

アルバス帝国とは、クーイ国の隣にある国で平民と貴族との差が最も大きい国でもある。

「うん。」

グリムズの情報担当が見つけたのだ。

「で、アーミャが泣いてる理由は?」

カインが燐を睨む。

「…悪い知らせはフィルウェン王国が滅んだ。王都は一面焼け野はらになったらしい。」

燐は感情のない声で言った。

「フィルウェンが!まじか……」

フィルウェン王国は光国の南側の大陸にある国で、
(クーイ国やアルバス帝国は光国の北側)
有名な魔法学園があった。

「その国にアーミャの師匠がいた。」

燐はやはり躊躇なく言った。

「……その師匠さんはどうなったのですか?」

紅葉はおそるおそるきく。

「遺体で見つかったって。師匠らしくないよね。」

燐が口を開こうとしたときアーミャがさきに言った。

だが、アーミャはもう泣いてはいなかった。

「そのぶん頑張らないと」
「そだね、師匠のぶんも生きなかきゃね!!」

燐の言葉に頷いていつもと変わらない笑顔で言う。