『次はまたもや中等部1年生からの出場!
月島 堺人選手!対するは昨年6位の高等部1年 日野原 ユラギ選手!!』
(ひのはら ユラギ)
ユラギを含めて弓術に出場する生徒は堺人以外の全員平民か孤児と言うこともあって、
それを珍しいと観客は例年よりも多い。
『それでは、試合開始!』
「貴族が出てくるとは思いませんでしたが負けませんよ。」
そう言ってユラギは喚具魔法からクロスボウを取り出す。
長い範囲の射程距離と高い命中率をもつロングボウたが、そのクロスボウには色があった。
普通の武器ならば、戦うものであって色彩など当然いらない。
しかし、ユラギが取り出したクロスボウは赤色をしていた。
(…なるほど、火属性か。)
堺人はユラギのクロスボウを見てそう判断した。
クロスボウに色があったのは、その属性の物で作られたからである。
ユラギの持っているクロスボウは赤色…つまり火属性なのだ。
「氷を操る女王よ、凍てつく矢をはなて
氷王弓(ひょうおうきゅう)」
堺人は水色の弓(世界最大の弓)を召喚した。
しかしただの弓ではない。
弓は弦以外は全て氷でできており、中心部には弓の色より少し濃い水色の珠があった。
「世界最大の弓…初めて見ました。」
ユラギは後退る。
弓術ではクロスボウなど頭から腰あたりまでの長さの弓がほとんどだ。
堺人のもつ氷王弓は身長を超える長さだ。
「さ、始めますか。」
堺人はそう言って構えた。



