『さー今年も来ました。学院内代表選!!今日の午前は杖使用魔法部門予選です!!』

フィールドには、参加者が集まっていた。

『高等部から10人中等部から5人この大会が初である、中等部1年からの出場は1人です!!どんな戦いを見せてくれるのでしょうか!!!!

今年の実況を担当させていただきます
高等部2年有沢 珠南 (ありさわ しゅなん)です。よろしくお願いしまーす』

珠南の声に会場はワァーと歓声が上がる。

「学院内代表選で中等部1年が出場するのは異例らしい」

燐は過去の参加者リストを見ながら言う。
どこから持ってきたのだろうかと堺人たちは思うが、それは隅の方におき燐の話を聞く。

「異例ってことはアーミャが1年初?」
「そうなるね。ウルマス・サリアンも中等部2年から出場してる。」

堺人の言葉は的中した。

学院内代表選は中等部からであって、新人生である1年が勝つというより、決勝まで行くにも1%もならないだろう。

それならば、1年は自身を鍛え2年から出場するほうがましだ。

当然、1年というのはアーミャであって、グリムズの子供ということを知る者以外は予選敗退だろうと誰もが思う。

それを覆されることになるのは燐たち、扇、夕凪、格大隊の隊長以外は知らない。