「扇さんおもしろい人だな。」
部屋に帰ってきて堺人は笑う。あの後は扇中心に話していた。もちろん他人には聞こえないよう結界をはって。
「そ…そうかな…」
今、燐は震えている。
アーミャが言うに扇を止めるのは燐の役目ではあるが堺人が初めて会った時のように扇を怖がっている。そのため、止めた後は震えるらしい。(扇がいないとき)
「大丈夫?」
「うん…な…なんとか…」
「大丈夫じゃないね。」
燐の様子を見て堺人は微笑む。
そして堺人は燐の後ろに座り燐を抱き締める。
「えっ…か…かいと?」
燐は堺人の行動に驚き、どうすればいいのか分からずあたふたしていた。
「…どう?落ち着いた?」
堺人に言われてはっと気づく。震えが止まっていた。
「うん。ありがとう落ち着いた。」
それを聞いて堺人は燐の隣に座る。
「それは、よかった。」
堺人が微笑むがそのいとは分からない。
(何がしたいんだろう?)
そんなことを考えるも答えは出ない。
取り敢えず燐は明日のことを考えるのだった。