あと5分も歩けば家に着く所で、私は山中さんを断る。



「本当にこんな所でいいのか」


「はい…」


この人も優しい人なんだ、と改めて実感させられる。


「じゃあ、気をつけて帰ろよ」


「ありがとうございました…」



支えがなくなる私は、どこか不安だ。