【短編集】とびっきり、甘いのを。

















「あれ、寝不足?」


次の日。

同じバドミントン部の友達の拓巳に、朝イチでそんなことを言われてしまった。



「そんなにクマひどい…?」

「うん、割と」



メイクで隠したつもりだったのに。

はぁ、とため息をつくと、不思議そうな顔の拓巳。




「どうかしたのか?」

「うーん、ちょっとね…」


「恭ちゃん先輩?」




その言葉に、何も言えなくなる。