「ひーなちゃん」 誰もいない社会科準備室。 遠くから聞こえる授業開始のチャイム。 壁際に追い詰めた、マシュマロみたいに可愛い彼女。 「授業、始まっちゃったよ…」 心配そうに眉を下げるのは、陽奈。 ふわふわの髪に、小さな身体。 白い肌に潤んだ瞳、ピンク色に染まる頬。 真面目な陽奈は、授業をサボったことなんてないんだろう。