体育会系は…無理だ。運動音痴だし。文化系ならイケそうだけど…。何が自分に合ってるんだろう?

美術部…は、絵がヘタクソだし。吹奏楽部…は、リコーダーすらまともに吹けないし。家庭科部…とかよさそうだな。お菓子作りとか好きだし。


「ねえねえ、ひよりちゃん。 家庭科部見ていかない?」


実花ちゃんはワクワクしたような目で、こちらを見てくる。


「あ、今私もそう思ってたんだ。 行こう行こう!」


部活のパンフレットを見ると、今日は調理室で活動しているみたい。
ケーキ作り体験ができるらしくて、他には普段、裁縫とかもやってるらしい。

調理室のドアを開ける…と、そこには。

マッチョな男子が5人。

…あれ?ここってボディービルダー部?
…いや、そんな部活は無いはず。

高校生離れしたムキムキなマッチョ5人がエプロンをつけて、何やらポーズをとりつつ、ケーキらしきものを作っている。


「ここは、家庭科部ですかー?」


実花ちゃんは動じず、そう聞いた。

えっ、なんで!?
不思議に思わないの?


「オウ、イエス! ここは家庭科部だよ!」


日本人だよね、確実。
なんてオウ、イエスって言ったの?


「女子部員は、いないんですかー?」


「そうだね、ミー達5人だけだね!」


そうなんだ。
家庭科部って女子から人気ありそうなのに。

ちょっと不思議に思いつつも、体験入学してみた。