【短編】ご主人様は生徒会長

「会社を継ぐのはどっちでもええけど、戻ってこいよ兄さん」


「無理だよ、子供できたから」


「子供できてんのかい」


はじめて聞いたらしい。
生徒会長は驚いている。私は笑った。


「なに笑ってんねん、平沢」


「だって、生徒会長子供みたいなんですもん」


「なにがや」


「お兄ちゃんがいなくて寂しがってる子供みたいってことです」


「お前だってお母さん取られて泣いてる子供と一緒やんか」


「な、泣いてません」


耳の奥まで熱があがったかのような感覚。
きっと今の私の顔は真っ赤だ。


「じゃあ…親父の会社を継いでくれ。 苗字はどっちでもいい。 親父もそれを望んでる」


生徒会長がそう言うと、満さんは嬉しそうに


「考えておくよ」


と言った。
そのまま、この場を去った。


「なんか、言いたいこと言っちゃってスッキリした感じですか?」


「せやな。これ以上どうしようもないわ」


生徒会長が自分の席について、書類に目をとおす。