【短編】ご主人様は生徒会長

「いきなり家出て、結婚とか、何考えてんねん」


生徒会長が満さんの胸ぐらを掴んだので、殴るのかと思ってしまい、慌てて止めに入ろうとした…時。
私の腹の虫が大きく鳴った。


「…なんや、この緊張感のない音は」


「えーと…私のお腹です」


生徒会長が殴ったのは、私の頭だった。
私たちは生徒会室に移動し、生徒会長がお菓子をたくさん出してくれた。

目の前に満さんと生徒会長が座っている。
私はお菓子を頬張った。


「リスか、お前は。 緊張感なさすぎるわ」


生徒会長が言うと、満さんがなだめた。


「ふたりは、仲が悪いんですか?」


私が言うと、二人は首を横に振った。


「昔は、よく遊んだりしたんだよ。でも、僕はどうしても血の繋がりが無いことをすごく気にしてしまって、それが耐えられなくなってしまって家を出てしまったんだ」


満さんがポツリポツリと離す。


「兄さんは、勉強もできて人望もあるし、親父の会社を継いでも、誰も文句無かったはずなんや」


「勝手に出て行ったのは、悪かったと思ってる…。でも、会社を次ぐのは、やっぱりお前の方がいいと思う」


「今更勝手な事言いやがって」


…あんまり、仲が良いようには見えないけど。
私はお菓子の袋を開けた。


「平沢、食い過ぎや!ちょっとは緊張感もて!」


生徒会長の怒りがこちらに飛んできた。