「やっぱ好きな人とじゃないと、ダメです」


そう言うと、生徒会長は目をパチクリとさせた。


「じゃあ、俺の事好きになればいいやん」


「え?」


「俺の事を、好きになれ。 命令や」


ご主人様の言う事には、絶対服従。
それが何故か、頭に響いていた。

私は首をブンブンと横にふる。


「そ、そんな命令、きけません」


そう言うと、生徒会長はフッ、と笑った。


「まあええわ。 コーヒー入れてきてくれ」


頭の切り替え早いなあ。
私はコーヒーを入れに、部屋を出た。

『俺の事を好きになれ』だなんて。
私の心臓は、ずっとドキドキしていた。