「逆ね。 興味無いからできるのかも。 人間としては、好きだけど。 副生徒会長として、生徒会長を守るために、部長やってるだけ」


「え、そうなんですか?」


「うん、だって私…」


そこまで言って、立花さんは口を手で押さえた。


「あぶない。 言っちゃうとこだった~」


「何を…ですか?」


立花さんはニコリと笑って、ごまかした。笑顔がとてもかわいらしくて、追及する気も無くなってしまった。

私は立花さんにいわれるがままお茶を入れて、冷蔵庫に入っていたホールケーキを、人数分カットして、お皿に置く。


このケーキも超高そうなんだけど!


「じゃあ、持っていきましょうか」


そう言って、隣の部屋に入る。
入るとそこには見慣れない男の人が居た。

なんだか必死にゲームをしている。
髪の毛の色はオレンジシャーベットみたいな色をしていて、ワックスか何かで固めてるようなツンツンヘアー。

制服のボタンはほぼしまってなくて、ちょっとルーズな感じのかっこうをしている。


「求、お茶会するからゲームやめてね。 今日は新入部員の紹介するから」


求、ってこの人がさっき言ってた人か。
ちょっと問題アリなんだったっけ?


「はいはーい、やめましたよー」


ゲームの電源ボタンをポチっと押す。

そして、私を見て目をパチクリさせている。
あ、そっか。私の今の格好見たら、そりゃ驚くよね。


「はじめまして、私…平沢ひよりといいます。 あの、この格好は…」


といい訳しようとしたのに。


「超可愛い!」


と言って、がばっと抱きついてくる。

…へ?なに!?