写真では線の細そうな印象を持ったけれど、実際には何かスポーツでもしていそうなガッチリとした体型をしていた。
その割には小さい顔。
柔らかそうな栗色の髪、優しそうな目元は、写真のままだった。
――!!
とそこで、バッチリ目が合ってしまった。
横目でこっそり観察していたつもりが、視線を感じさせてしまったらしい。
「あ、あの……どこへ?」
誤魔化すつもりで聞いてみる。
「あ、ごめんごめん。急に連れ出したりなんかして驚かせたよね」
そう言っている間にエレベーターが20階で止まる。
すると、岬碧衣は再び私の腰に手を回した。
さっき同様に硬直する私。
もしかしたら、セレブの人たちは、女性を伴なって歩くときにはこういう風にするものなのかもしれない。
ということは……私もそれなりに振舞わなければ不自然だ。
気持ちを落ち着かせ、セレブ気取りで余裕をまとう。



