それは危険なラブミッション


バッグからハンカチを出そうとしていると、岬碧衣は近くのウエイターを呼び、「ここの片づけをよろしく」と指示し、私の腰へ手を回した。


――えっ!?


咄嗟のことに、つい身体を強張らせる。


「すぐに落とした方がいいから、こちらへ」


私の反応に構うことなく、岬碧衣が私を会場から連れ出そうとエスコート。

去り際、会場内に視線を流すと、数メートル離れたところで私たちの様子を見ているルイと目が合った。
“よくやった”
そう言っているような視線だった。

でも……
どこへ連れて行かれるんだろう。

トイレ?
それとも……?

そんなことを考えながらついていくと、ちょうど3階に停止していたエレベーターに乗り込んだ。
タッチしたのは20階。

そこまで来て初めて、岬碧衣は私の腰から手を離した。

改めて彼を見る。