それは危険なラブミッション


「俺は、別れるなどと一言も言っていないぞ」


同じような状況だったじゃない。


「強情な莉夏のことだ。何を言っても無駄だと思ったんだ」


……強情は余計だ。


「だから、こうして実績を作って見せに来た。アペザーションはホテル雅とは比べものにならないホテルだ。結婚などせずとも手に入れられるということを親族たちに見せつけてやったまでのこと」


それじゃ……


「“俺も好きにする”っていうのは、こういうことだったの?」

「当り前だ。まったく、莉夏ときたら話にならないから困るな」

「――っ」


それをいうなら、ルイは言葉が足りなすぎる。

そう話してくれれば、私だって理解できたのに。
別れという形じゃなくて、待つ形でいられたのに。
その方がどれほどよかったことか。

ルイとの別れに落ち込んでいた時間を返してほしい。