「……これは何だ」
「開けてみれば分かる」
言われるままに指先で器用に開封する。
すると、岬さんは中身を確認して顔色を変えた。
何が書いてあるんだろうかと気になって、その手元をそっと覗き込むと、そこには“婚約披露パーティー”と書かれていたのだ。
ルイと鳥居さんか、フランスの人とのお披露目なんだろう。
最後まで読む気にもなれず、視線を床へと落とした。
「……結婚、するんだね」
分かっていたくせに、胸がキリキリと痛み出す。
「随分と他人事だな」
「……当り前でしょ」
別の女性と結婚するのだから。
「莉夏、待たせたな」
「……私には関係のない話でしょ」
別の女性と結婚するのだから。



