それは危険なラブミッション


ルイのやることなすこと全てに翻弄されるばかりの私。
バリ島に来たかと思えば、突然こんなこと。
知りたくなかった自分の気持ちまで気付かされる羽目にまで。
踏んだり蹴ったりとはこのことだ。


「いいから、ちょっと座れ」

「――ひゃっ」


手首を引っ張られて、東屋のベッドへ無理矢理座らされた。


「ちょっと、何する――」

「しっ!」


ルイが人差し指を立てて、私の唇に押し当てる。
驚いて固まると、ルイは「耳を澄ませてみて」と言った。

……耳?
ゆっくりと人差し指が離れていく。


……この音は――……。


ルイの言うように耳を澄ませてみると、どこからか聞こえてくる乾いた音色。


「何の音だ?」