「莉夏の荷物なら運んである」
ルイはそう言うと、2棟あるヴィラの片方を指差した。
運んだって……私の宿泊先から?
勝手にそんなことを……?
ルイの言動の不思議は今に始まったことではないけれど、今回ばかりは本当に理解不能だった。
「キャンセル料も払ってきたから心配はいらない」
「そうじゃなくて、」
「ここに泊まってみたかったんだろう?」
「それはそうだけど」
「それなら問題はない」
「大いにあるでしょ」
ルイと同じ部屋に泊まるだなんて。
離れようとしたそばから、決意を揺るがすようなそんなこと。
否定した私にルイは首を傾げた。
全く分かっていないということだ。
「ルイと一緒に泊まるのはおかしいでしょう?」



