それは危険なラブミッション


◇◇◇

何かが頬をかすめる感触に、意識がゆっくりと動き出す。
そよそよと優しい風が心地良い。

瞼を閉じたまま、目覚めそうで目覚めない感覚に身を委ねながら、自分がどこにいるのか記憶を辿る。

バリ島へ来て、仕入れをして、それからルイがそこに来て――……。


――!!


一気に目が覚める。
パッと瞼を開けて飛び起きると、すぐそばにルイが座っていた。


「――私、」

「シャンパンを何杯も飲み始めたかと思ったら、突然眠り込むとは、莉夏の生態は一体どうなっているんだ」


ルイがニヤリと笑みを浮かべる。


「ご、ごめんなさい」


そこで初めて、私が寝かされていたのがヴィラの東屋だということに気付いた。
人が二人、ゆったりと寝転がれる広さのベッドに、横になっていたのだ。