それは危険なラブミッション


「莉夏は変な女だな」

「変とは何よ」


せめて“面白い”でとどめてほしい。
今度は私が憮然とする番だった。

シャンパンのグラスを取り、口に持って行く。
チラッと盗み見たルイの口元には、まだ残った笑み。

キャンドルの柔らかい明かりに照らされているせいか、いつもより優しい表情に見えて、訳もなく胸がトクンと音を立てる。
ロマンティックに演出されたディナーの効果と相まって、鼓動に拍車をかけていく。
気付いたばかりの恋心がどんどん膨らんでしまう予感は、どうしたって私を焦らせる。

絶対に実ることのない恋をしていく自信は、私にはない。
きれいさっぱり諦めるなら今のうち。
岬さんとのことを報告してしまおう。

そうすれば、ルイとこうして会うこともなくなるだろうから。
借金返済の算段で会うことだって、回数は限られる。


「ルイ、実は報告しなくちゃならないことがあるの」

「何だ、突然。随分と神妙な顔だな」


神妙にもなるというもの。