それは危険なラブミッション


心臓ばかりか、時まで止まったかと思った。


……嘘。
どうしてここに……?


視界の隅に映った人の顔色が、にわかに色を失っていく。


……今の話、聞かれた……?


「莉夏? どうしたの?」


私の視線の先を辿って行った夕菜もまた、言葉を失ってしまった。


「……莉夏さん、どういうこと?」


突然、目の前に現れたのは、岬さんだったのだ。

今にも消え入りそうな声が、立ちすくむ岬さんの唇から漏れる。
賑やかなラーメン店の中で、岬さんの言葉だけはやけにクリアに聞こえた。
周りの声に負けないよう大きな声でしゃべっていたことが災いして、岬さんの耳に届いてしまったのだ。


「結婚を壊すために俺に近づいたの?」

「あの……」