それは危険なラブミッション


「――ごめんなさいっ」


ちょうどシートの上だったから砂まみれにならずに済んだけれど。
靴を脱いでシートに上がりながら、ペットボトルを拾い上げる。


「はい、どうぞ」


落とさなかった方のお茶と缶コーヒーを岬さんへ差し出すと、岬さんからは携帯が差し出された。

……私の携帯だ。
――しかも、ルイ専用携帯。


「鳴ってたよ」


その一言に、ギクリと鼓動が飛び跳ねる。


「あんまりしつこかったものだから、急ぎかと莉夏さんに届けようと思ったんだけど」


……ということは、画面に映し出された“東城寺ルイ”という名前も見たはず。
ショップから借りたなんて嘘を吐いた携帯に、ルイからの着信があったことをどう思っただろう。

ルイもルイだ。
今日は岬さんと一緒だと前もって報告事項として伝えてあったというのに、どうしてその時間を狙って電話なんて。