それは危険なラブミッション


――とそこで、忘れ物をしてきたことに気付いてしまった。
水筒に入れて用意しておいた温かいコーヒーを部屋に忘れてきたのだ。


「岬さん、飲み物を忘れてきちゃったので、ちょっと買ってきます」


車を停めたあたりに見える自販機を指さした。


「それなら、僕が行ってくるよ」


岬さんなら、そう言うとは思ったけれど。
腰を浮かせたところを引き留める。


「いえ、長距離を運転させちゃったんですから、私が買ってきます」

「いいって! 莉夏さんはここで待っててよ」

「ほんとに大丈夫ですから。ね?」


しつこいくらいにそんなやり取りをして何とか岬さんを説得し、バッグから財布だけ取り出して、来た道を戻った。

そして、買い込んだ缶コーヒーとお茶を2本ずつ抱え、岬さんの元へと急ぐ。
上手くバランスを取らないと、今にも落としてしまいそうだ。
足元同様、慎重に運んだものの、やっと到着というその時に、お茶を1本ゴロンと落としてしまった。