「ちょっと! ルイってば!」
不敵な笑みを残して踵を返す。
いくら足の長さに違いがあるとはいえ、足が速すぎる。
追いかけたところで、店の外に出たときには既にリムジンは発進してしまっていた。
テールランプを見送るばかりの私。
……本当に勝手な人。
それに、一体何をしに来たというのか。
走り去った方向をしばらく呆然と眺め、ようやく店の中へと戻る。
すると、麻緒ちゃんと達哉くんが並んで待ち構えていた。
「莉夏さん、聞いてもいいですか?」
「……何?」
改まって前置きをされると、身構えてしまう。
「今の人が彼氏ですか?」
「ち、違うわよ」
「一緒に動物園行くんですよね?」
「それは、あっちが勝手に」
「でも、莉夏さん、すごく楽しそうに話してましたよ?」



