「もう、からかわないで」
どんどん熱くなる頬は隠しようがなくて、二人に背を向けて商品整理をするしかないのだった。
「いらっしゃいま……せ……?」
麻緒ちゃんの戸惑うような挨拶に入口へと顔を向ける。
入ってきた人物を見て、麻緒ちゃんの反応の訳を知った。
ルイだったのだ。
麻緒ちゃんと達哉くんにとっては、初めてルイがこの店に来たとき以来の顔合わせ。
二人とも私には言わなかったものの、ちょっとした不信感を抱いていたであろうルイを前にして、私の様子を心配そうに窺っていた。
「どうしたの?」
ルイが来るときは、たいてい夜。
まだ陽も落ちていないこんな時間に来るとは。
「近くを通りかかったから、寄ったまでのことだ」
別に意味はないと言いたいらしい。



