それは危険なラブミッション


「……オッケー。それじゃそうしよう」


微笑むなり、足元に跪く。


「足、上げて」

「え?」


岬さんは、私にパンプスを履かせてくれようとしているらしい。

まるでお姫様のような扱いに、ドキンと鼓動が弾む。
これじゃまるで、シンデレラがガラスの靴でも履かせてもらっているみたいだ。

異性からの慣れない行為に頬が熱を持った。


「よし、ピッタリだ」


岬さんは口元に笑みを浮かべると、「さぁ行こうか」と私の腰に手を回した。

何度かそうされているものの、やっぱりこのエスコートには慣れそうもない。
身体にグッと力が入る。

そこでふと、ホテルのスタッフから痛いほどの視線が注がれていることに気付いた。

……そうだった。
岬さんは、このホテルの副社長なのだ。
すっかり忘れていたことを思い出して、更に身体が強張った。