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 それは突然であった。

 王の高らかな宣言に始まり、多くの鉛と鉄くずが用意された。

 玉座の肘かけに腰を下ろしていたサダメが外を眺められる大きな窓を見て言った。

 「最悪の始まり方だ」

 「望んだのはお前だろう」

 玉座に座るコトワリは吐き捨てる様に言った。

 怒号と爆音の響く外とは対照的に、二人だけの王室は静まり返っていた。

 「どちらかが本当に死んだらどうする?」

 「セツナを傷つけることだけは許さない」

 「泣く、か。まぁ、僕は人も鬼も皆死ねばいいと思ってるけどね」

 「この混沌に紛れて人の王は確実に私かお前の首を狙いにくるだろう」

 「そんなん知るか。返り討ちにしてやる。散々苦しめてから首をはねてその首を槍に突き刺して城に飾ってやる」