「宙だけは渡せない」
「宙が必要なの」
「宙を好きな気持ちは誰にも負けない」
言葉がかなり心に来た
声と肩を震わせ懸命に話す瑠衣を見る
とっさに俺は瑠衣にフードを被せた
1人の女が瑠衣に手を伸ばした
その手が届く前に自分の方へと引き寄せる
「…もうそのくらいでいいだろ?…何をどう言ったって俺の一番はこいつだから。どうしてもお礼がしたいって言うなら、瑠衣と2人きりにしてくれ」
女達の表情が固まった
「し、失礼ね!まったく」
焦っている女が言った言葉がどうしても許せない
俺の女を泣かせておいて
失礼なのはどっちなのか
怒りを覚える
その時、黙って聞いていた…瑠衣を助けた女が口を開いた
「…本当に失礼なのはどっちなの?どう見てもこの人は、この子の彼氏さんでしょ?」
その一言で他の女たちが黙り込む



