「「……」」
どこからか視線を感じるのは気のせいだろうか
「俺の瑠衣、返して」
「それはダメ」
そう聞こえたのはほぼ同時
後から引っ張られ、音遠と離される
「うわー、冬夜が妬くとか珍しい」
私たちの様子を見ていた彩翼くんが呟いた
少し前に聞いた話なのだが、冬夜くんは全然ヤキモチを妬かないらしい
だが、音遠は妬いてほしいらしく悩んでいたのだ
女の子からすれば、彼氏が妬いてくれることで自分を好きでいてくれると知ることができ、安心できる
「…別に…」
冬夜くんは認めなかったが、いつもの冷静な時と比べて明らかに焦っている
そんな様子を見て音遠は初め、驚いていたがだんだんと笑顔になった
よかったね、音遠



