恋の種をひとつぶ



……貴重な会話は、早々に終了してしまった。


……ど、どうしよう。


突っ立っているのも不自然だから、わたしも靴をとろうと、自分のげたばこに手をのばす。



「……前から思ってたんだけど」



そのとき、頭上から、低い声がふってきて。


わたしは思わず、手をひっこめた。



「えっ」

「それ、どうやって作ってんの」



大熊くんが指さす先は、わたしのおだんごだった。


大熊くんが話をふってくれたことにびっくりして、わたしは金魚のように、口をぱくぱくさせてしまった。



「え……えっと、これはね!?まずポニーテールにして!!毛先をこう……時計回りにねじっていってね!?」



わたわたとジェスチャーを入れながら、一生懸命答える。