恋の種をひとつぶ


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週明けの月曜日。



「亜由美ーっ!おっはよー!!」



教室に入るなり、わたしは悠真ちゃんに、むぎゅうっと抱きつかれた。


ゆたかな胸におぼれそうになりながら、わたしは「おはよ」と、くぐもったあいさつを返す。


朝の抱擁は、わたしたちの恒例行事。


「亜由美は抱き心地がいいんだよねーっ!」って、悠真ちゃんは毎朝、わたしをすっぽりと包んで、すりすりと頬ずりをして、そのあとむにむにと、わたしのほっぺたをいじるんだ。



……そして今日は、もうひとつ。



「あれ?これ、買ったの?」



悠真ちゃんは、つん、と、わたしのおだんごについたゴムをつついた。


黒いリボンのヘアゴム。

今朝おろしたばかりで、学校につけてくるのは、はじめてのものだ。