「好きな人は一人だけ・・・結城くんだけだもん」
「え?」
何を言われたのか、すぐには飲み込めなくて・・・
ようやく理解した時には、桃子センセイは俺から逃げようとしていた。
「桃子セン・・・桃子っ」
そう叫んで追いかけようとすると、長いドレスの裾が邪魔をする。
破りそうな勢いでドレスを脱いで、慌ててジャージを履いて走り出す。
走りながら、人混みに桃子センセイの姿を探した。
「はぁ。もう見えないし・・・小さいくせに無駄に足はえぇな」
どこ行ったんだろ・・・
「あっ!おいっ、広人」
後ろから誰かに肩を掴まれて振り返ると、俺を追いかけて走ってきたらしいよっしーが息を切らせていた。
「お前、何でまだ着替えてねーんだよ。 ミスターコン始まっちゃうぞ」
「ごめん、よっしー。
俺、今年は棄権するわ」
「は!? いきなり何を言ってんだよ」
呆然とするよっしーを置いて、俺はまた走り出す。
あーあ、三連覇がかかってたのに。
1年の美少年に怯んだと思われんのは癪だなぁ。
そう思いながらも、俺の足は桃子センセイに向かっていた。
桃子センセイだけに。
「え?」
何を言われたのか、すぐには飲み込めなくて・・・
ようやく理解した時には、桃子センセイは俺から逃げようとしていた。
「桃子セン・・・桃子っ」
そう叫んで追いかけようとすると、長いドレスの裾が邪魔をする。
破りそうな勢いでドレスを脱いで、慌ててジャージを履いて走り出す。
走りながら、人混みに桃子センセイの姿を探した。
「はぁ。もう見えないし・・・小さいくせに無駄に足はえぇな」
どこ行ったんだろ・・・
「あっ!おいっ、広人」
後ろから誰かに肩を掴まれて振り返ると、俺を追いかけて走ってきたらしいよっしーが息を切らせていた。
「お前、何でまだ着替えてねーんだよ。 ミスターコン始まっちゃうぞ」
「ごめん、よっしー。
俺、今年は棄権するわ」
「は!? いきなり何を言ってんだよ」
呆然とするよっしーを置いて、俺はまた走り出す。
あーあ、三連覇がかかってたのに。
1年の美少年に怯んだと思われんのは癪だなぁ。
そう思いながらも、俺の足は桃子センセイに向かっていた。
桃子センセイだけに。