密室の恋人

「じゃあ、寝たらいいじゃないですか」

 蒼汰は少し考え、
「わかった。
 今日はおとなしく寝よう。

 だが、その代わり、お前も此処で一緒に寝るんだ」

「い、嫌ですよっ」

「ただ寝るだけなんだから、いいだろう。
 そのくらいのご褒美はあってもいい気がするんだが」

 まあ、確かに。

 ご飯も作ってくれたし、雨の中、ワガママを聞いて、花まで取りに出てくれた。

 濡れているのに、お風呂を譲ってくれたしーー。

 だが、それとこれとは違う気もするのだが、と思いながらも黙っていると、
「早く入れ。
 電気消すぞ」
と蒼汰は言う。

 枕許の小さな灯りだけを残して、蒼汰はリモコンで灯りを消した。

 凛子は、そっとベッドの片隅に潜り込む。

 もういいや、寝ちゃえ。

 今日は酔ってるわけじゃないから、なにかされても気づかないなんてこともないだろう。

 そう思いながら、目を閉じるが、蒼汰の手が身体に触れてきた。

「あのっ」

「こうして、抱いてるだけならいいだろう?」

 そんな蒼汰の声がすぐ耳許でした。