密室の恋人

 



 凛子が放り投げられたベッドルームはシックな色合いで、落ち着いた雰囲気の部屋だった。

 どうでもいいが、この屋敷のベッドはどれもだだっ広い。

 少々寝相が悪くても落ちそうにないな、と思いながら、蒼汰に向かい、訴える。

「蒼汰さん、離してください」

「離してるだろう」

 そういえば、ベッドに投げ捨てられただけで、蒼汰の手は離れている。

「よしっ!」

 凛子は掛け声とともに、起き上がり、ベッドから飛び降りようとした。

 が、軽く腕を掴まれ、引き戻される。

「……」

 俯き、じっとしていると、蒼汰はまた手を離した。

「よしっ!」
と立ち上がろうとすると、今度は額を指先で抑えられた。

「此処を押すと、立ち上がれないだろう」

「小学生ですかっ」

「お前も子供か。
 往生際が悪いぞ」

「今日は眠いんです。
 寝かせてください〜っ」
と訴えると、

「俺も眠い」
と蒼汰は言う。