密室の恋人

「教科書開いたこともないのに、テストの点がよかったら、それは超能力だ。

 テストの答えを予見できるとかな。

 問題を予見出来たんだけじゃ、どのみち、自分で調べないと駄目だしな」

「そりゃまあ、そうですよね」

 なにもせずに、勉強が出来るわけはない。

 ただ、短時間で要領よく勉強できるかどうか、というところが、持ち前の頭の良さで差が出てくるところなのだろう。

「お前もこの、トロトロのオムライスいいぞ。

 上にかかってるのが、凝ったトマトソースじゃなくて、ほとんど市販のケチャップなのが、またいい」
と舌が肥えてそうな蒼汰に褒められた。

「でしょ?
 大人の味もいいですけど。

 たまにはこういうのもいいですよねー。

 今日は、このからくり屋敷で、童心に帰ったので、子供向けな味にしてみました」
と言うと、

「いや、この家がからくり屋敷なのは、お前の頭の中でだけだからな」
と訂正された。