密室の恋人

 


「もう〜、懲りないよね、君たちは」

 蒼汰が寝た代わりに現れた陸人が呆れたように言う。

「なんて言われてもいいです。

 私、やっぱり、蒼汰さんが好きです」

 離れられません、と宣言する凛子に、陸人は溜息をついて言う。

「はいはい」
と。

「今日は縄も手錠もないじゃない」
と言う彼に、

「今日はちょっぴり信用してみました」
と言うと、

「いやいやー。
 ちょっと離れたことで、余計二人で盛り上がって忘れてただけでしょ」
と素っ気ない口調で言う。

「なんだか私、このままでもいいような気がしてきました」

 そう言うと、陸人は、はい? と訊き返す。

「蒼汰さんが寝たら、陸人さんが出てきて、ちょっとお話をして、落ち着いて寝る。

 それでどうでしょう?」

「どうもこうも、僕は面白くもないともないよね。

 僕は君たちが思ってるほど、子供でもないし」

 霊として、彷徨ってるだけでも、魂は歳をとるんだよねえ、と言う。