密室の恋人




 お笑いの番組を見ながら、凛子はまだクッションを抱え、笑っていた。

 だが、笑えば笑うほど、なんだか寂しい。

 にゃーも蒼汰さんも居ないし。

 ……そういえば、侑斗は何処行った?
と振り向くと、携帯を持ってトイレから出てくるところだった。

「なにやってんの? 侑斗。
 彼女から電話なら、帰っていいわよ」

「ああいや、もう……二十分くらい居るよ」
と言う。

「そう?」

 二十分後に、彼女と待ち合わせたのかな? と思いながら、凛子は自分の側の床を叩く。

「此処来て見なさいよ。
 巻き戻してあげるから」

「いや、だから、お前、自分の好きなネタを押しつけるなと昔から……」

 そう言いながらも、侑斗は一緒に見て笑っていた。

 単純な奴だ。

 だから、こんなに長く付き合いが続いてきたのかもな、と思う。

 幼馴染ってありがたいな、と思った。

 黙って紅茶も淹れてくれるし。

 いや……黙ってはいなかったが。

 説教つきでも嬉しい。

 こんなときは人のやさしさが身にしみるから。

「そういや、にゃー、今、一人じゃないの?」
と侑斗を見上げた。