密室の恋人

「侑斗、今、どこだ?」
と言うと、凛子がお笑いの番組を見ているので、トイレに潜んでかけているのだと言う。

「侑斗、ひとつ確認するが。
 お前、凛子が好きなんじゃないのか」

『そうだけど。
 蒼汰さん見てて思ったんだ。

 凛子が相手だと、相当振り回されるなって』

 やっぱ、幼馴染のままのほうがいいや、と侑斗は言う。

『だから早く来て』
と侑斗は懇願してくる。

 なにがだからだ。
 全然吹っ切ってないじゃないかと思う。

 なにかこれはこれで早く行った方が良さそうだ。

 携帯をポケットにしまい、蒼汰は、
「行ってくる」
と立ち上がる。

「じゃあ、これをお持ちください」
と辰起はクルーズのチケットを渡してくる。

「いや、それはお前にやるって。
 俺たちはいつでも行けるから。

 お前の方がヤバイだろ」