密室の恋人

「君を傷つけるつもりはないよ。

 でも、僕は蒼汰とは違うってわかって欲しい。

 蒼汰は君と別れても、また、別の女の子を好きになるかもしれない。

 だけど、僕は違う。

 あのエレベーターでしゃがんていた間、僕は、ずっとひとりだった。

 入社してきた蒼汰にも興味なかった。

 向こうがどれだけ、僕に罪の意識で囚われていても。

 僕の心を動かしたのは君だけだ。

 君が好きだよ。

 この先も、君ひとりをずっと好きでいる。

 誓うよ、凛子ちゃん」

 陸人がそっと口づけてくる。

 蒼汰とは全然違う。

 蒼汰よりぎこちないけど、純真さが感じられた。

 そのまま、子供がするように手をつないでくる。

「凛子ちゃん、蒼汰と結婚しなよ。

 いいよ。

 蒼汰と結婚するのは、僕と結婚するのも同じだから」

 凛子はつながれた手の先に居る彼を見上げた。